東邦大学実行委員会OB・OG
この料理(Fig.1)はGallus gallus domesticus の肉をPhyllostachys edulisでつくられた串に通し、主に炭火などを用いて400K程度で焼成した料理であり、一般に「焼き鳥」と呼ばれる。起源を辿ると、日本最古の料理本「料理物語」には小鳥を開いて焼いたものが記されており、江戸中期に発刊された「合類日用料理抄」には串焼きと紹介されている。
ここから殆ど嘘だが、当研究会は、焼き鳥から新たに旨味成分の一つとして分類される物質、Kusiminを発見した。この物質は鶏肉の中でも、串に打たれた状態で焼かれた鶏肉にのみ含まれることが分かり、その生成過程は不明である。NMRの結果Kusiminは核酸系化合物の一種であることが分かったが、鶏肉及び竹串が含む酵素によって誘導されるとは考えにくい構造を示した。本研究では、Kusiminの物性を解明するために、焼き鳥の焼成温度とKusiminの含有量の変化に注目をして実験を行った。焼成時間を5分に固定し、焼成温度を変化させた結果、Kusiminの含有量は340Kでピークに達し、その後急激に低下することがわかった。(Fig.2)ここからKusiminは340K付近で分解していることが示唆され、メイラード反応が生成条件に寄与していることが考えられた。今後は精製したKusiminにも同様の結果が得られるかどうかを実験していく。


この料理(Fig.1)はGallus gallus domesticus の肉をPhyllostachys edulisでつくられた串に通し、主に炭火などを用いて400K程度で焼成した料理であり、一般に「焼き鳥」と呼ばれる。起源を辿ると、日本最古の料理本「料理物語」には小鳥を開いて焼いたものが記されており、江戸中期に発刊された「合類日用料理抄」には串焼きと紹介されている。
ここから殆ど嘘だが、当研究会は、焼き鳥から新たに旨味成分の一つとして分類される物質、Kusiminを
発見した。この物質は鶏肉の中でも、串に打たれた状態で焼かれた鶏肉にのみ含まれることが分かり、その
生成過程は不明である。NMRの結果Kusiminは核酸系化合物の一種であることが分かったが、鶏肉及び竹串が含む酵素によって誘導されるとは考えにくい構造を示した。本研究では、Kusiminの物性を解明するために、焼き鳥の焼成温度とKusiminの含有量の変化に注目をして実験を行った。焼成時間を5分に固定し、焼成温度を変化させた結果、Kusiminの含有量は340Kでピークに達し、その後急激に低下することがわかった。(Fig.2)
ここからKusiminは340K付近で分解していることが示唆され、メイラード反応が生成条件に寄与していることが考えられた。今後は精製したKusiminにも同様の結果が得られるかどうかを実験していく。

